現在、DreamWorksでは2007年公開を目指してマット・ヘルムの映画化を進行中と聞いています。
マット・ヘルムとは、ドナルド・ハミルトンのペーパーバック小説に登場するM機関(別名、破壊部隊)とよばれる諜報機関の工作員で、かつてはアメリカ版007と評されていたこともあるスパイ・ヒーローです。
冷酷非情なスパイの世界をウェスタン・タッチで描いたこのシリーズは、アメリカン・ハードボイルドの流れを汲む乾いた描写でありながら、その中で生き残るための深慮遠謀は多くの警句と逆説に満ちあふれていて完成度がきわめて高く、どの一文をとっても含蓄にあふれた味わい深い作品に仕上がっています。
その映画化を機に、マット・ヘルムの非情にして熱い世界と、その著者であるドナルド・ハミルトンの魅力を紹介していこうと思い、このページを開設しました。(2006.06.04)
なお、各作品については時間をかけながら順次紹介を進めて行きたいと思います。月に1冊ぐらいのペースで執筆し、うまくいけば映画が公開されるころにまでに訳出された12作品が揃えれられれば幸い、といった感じで考えていますが、多忙なため更新は不定期になるかもしれません。
また、ホームページの開設は今回が初めてで、稚拙ながらも少しづつ勉強して高度で密度の高いものにしたいと思います。
気長にお付き合い頂ければありがたく思います。
【追記】
映画化についてはシナリオ作成(マイクル・ブラントとデレク・ハース執筆)までこぎつけたものの、その後紆余曲折があって停滞していました。
しかし、2009年7月に映画化権がDreamWorksからParamaount Picturesへ移行し、スピルバーグがプロデュースする見込みでプロジェクトが再始動しました。ポール・アタナシオによりシナリオの書き直しが進み、2009年末の情報によれば、監督はギャリー・ロスで(ガイ・リッチーとの噂もあります)、マット・ヘルム役はブラッドリー・クーパーが有力候補、早ければ2010年の夏にはクランクアップするそうです。
タイトルは未定ですが、"Death Of An Ordinary Citizen"という仮題が付してあるようで、デビュー作「誘拐部隊」を下敷きにし、原作に忠実な映画化は望めなくとも、リスペクトした企画であることは期待できそうです。 |