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相馬野馬追い祭り      野馬追い祭り 公式ホームページ 

7月23、24、25日の3日間
福島県南相馬市でおこなわれる祭事
一千年以上も前から息づく
国指定重要無形文化財


子供のころ祖母から、野馬追いは戦の稽古の「隠
れみの」だと聞いて、どきどきしたものです。
相馬藩の隣には強大な伊達藩がひかえています。
そう、戦国時代に名を馳せた、あの伊達政宗の伊
達藩です。

弱小国の相馬藩としては、決して枕を高くして寝
ることなどなかったでしょう。普段は田畑を耕し
ながらも、いざ事がおこったときには武器を片手
に戦に出るくらいの気構えはあったにちがいない。

乱世が過ぎ、あらわに軍備などできない徳川時代
になっても、つねに警戒をおこたらず、野馬追い
祭りで戦のシミュレーションをしたのでしょう。

我が家の祖先も、そうした百姓の一人だったのか
もしれません。土蔵の長持ちに収められた、武具
甲冑を見たときの鼓動が忘れられません。

内田聖子著〔駆けろ鉄兵〕あとがきより


 私の家にもかつて武具甲冑が二領あった。
 相馬野馬追祭りが近づくと、それらは奥座敷に
 出されて、決まって出陣する分家のおじを待っ
 た。
 残りの一つは甲冑の綾糸がほつれていて、何か
 武 具として不足物もあったのであろう。
 ある年、見知らぬ青年が借りたい、と言ってき
 た。
 父は囲炉裏にむっつりして、先のことを理由に
 断った。
 青年は自分で修繕する、と言った。
 父は頑として聞かない。
 青年は一週間も通って、翌年もきた。
 真っ赤な顔をして頼み込む青年を、子供ながら
 気の毒に思ったものである。
 …………
 …………


                       (農民文学賞受賞)



写真は野馬追い祭りパンフレットより