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今日から夏休みだわ--------と智美は、梅雨明けした晴れ晴れした空を浅見
家の2階の自室の窓から眺めていた。雲が緩やかに流れていく……、蒸し暑い
が開放感が15歳の少女の心を満たしていた。
さて、今日からはしっかり目標を持ってがんばらなきゃ!
智美は勉強をしながら、1日少しずつ趣味の読書をしようと決めていたのだ。
学校へ行っている間は、なかなか好きな本も読めないし、部活動だってある。
だから、智美にとっての夏休みは、智美だけのやさしくなれる時間が取れる。
大好きなこと、やってみたい願いが叶えられる、最高の夏休みであった。
本棚には午前中に図書館で借りてきた、“智美の光彦叔父ちゃま”が名探偵
として出てきてる内田康夫先生のミステリーと、少女小説を机に置いたまま、
智美はずっと、机にある本とにらめっこして、
「叔父ちゃまの出てる本を読もうっと!」
と智美は『箸墓幻想』を読んでみた。読んでいるうちに、
「……まあ! 叔父ちゃまったら、またガールフレンドの方がひとり、あら?
もうひとりその方の後輩の方と--------えっ! そんなことまで!」
智美はその純粋で愛らしい乙女心を、最大限にときめかせてしまった。一体、
叔父ちゃまはなぜこんなにきれいな女の人たちと出逢いながらも、結ばれない
のだろう?--------と読書の最中に考え込んでしまった。
--------分かったわ!
「叔父ちゃまは、叔父ちゃまは--------ひと押したりないのよ!」
その叔父ちゃまが姪のこんな言葉を聴いたら、きっと卒倒してしまうだろう。
「うふふふふっ、叔父ちゃまったら、恥ずかし屋さんなのかしら? だけど、
叔父ちゃまのそういうところ、私、好きだわ」
智美は須美ちゃんいわく、「軽井沢のセンセ」の本に感化されてか、この夏
休みはちょっぴり大人の女の子に成長するようである-------。
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