本因坊殺人事件
著者・内田康夫(出版元・栄光出版社/角川書店/天山出版社(著者敬称略)


カバー
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●おもな登場人物●章タイトル●感想●印象に残ったセリフ


おもな登場人物
●浦上彰夫−棋士、囲碁8段
●近江俊介−大東新聞社の観戦記者


章タイトル
●プロローグ
●投了
●鬼首峠
●奥多摩渓谷
●疑惑
●山脈のかなたへ
●炎の接点
●対決
●半四郎落とし
●エピローグ


感想
 今、空前の囲碁ブームということで、『本因坊殺人事件』を取り上げてみま
した!!(^−^)。

 囲碁ブームって、子供に、なのですが。『ヒカルの碁』という少年マンガが
きっかけで大ブレイク ワイドショーでよく紹介されていません?
 実は、私もたびたび『ヒカルの碁』を読んでいるのだvvv アニメのほう
は一度も見たことがありませんけれど。

 ということで、囲碁と言えば、やっぱり『本因坊〜』でしょう!!

 『本因坊〜』は内田康夫作品で第ニ作目にあたります。まだ内田康夫がCM
制作会社を経営しながら、かけもちで小説を書いていました。
 内田康夫は囲碁が好きで、しかもとても強いらしいのです!!(^−^)。
前に文壇本因坊になられたほどの腕前ですから!!

 とにかく、囲碁を愛されているのが分かります(^−^)。

 しかし、『本因坊〜』を読む前の私は、囲碁のことは何も知らなくて、正直、
興味も……。
 昔は浅見光彦シリーズしか読まなくて、ましてや「本因坊」という言葉に対
してもよく分からなくて進んで読もうとは思いませんでした(+_+)。

 だが、恐る恐る(本当に恐る恐る……)読んでみると、今まで自分が囲碁の
イメージが変わりました!! と言っても、読んでも囲碁のことはあまり??
でしたけれど、何かこうワクワクしてきて……こういう作品もいいなあと思う
ようになりました。『本因坊〜』の作品自体がトリッキーでしたし、キャラも
なかなかいい!!(^−^)。そういうば、同じように恐る恐る読んだのが、
『王将たちの謝肉祭』でした。

 さて、『本因坊〜』のあらすじは、西伊豆・大瀬崎で一人の男が殺された。
一方、棋士の浦上彰夫は天棋戦の対局のため、宮城県鳴子へ向かう。
 対局相手は、本因坊である高村秀道。浦上はその高村と対局したが、どうも
高村の様子がおかしい。真剣に勝負しているというより、何らかのメッセージ
を浦上や大東新聞社の近江俊介に伝えているような--------。高村は投了し、
浦上が天棋位を獲得したが、高村は荒雄湖で水死体として発見された...

 この作品って、光文社文庫の『浅見光彦のミステリー 番外編1』の山前譲
さんの解説によると、原型の短編・『本因坊の亡霊』がもしかすると『死者の
木霊』より先に完成された小説かもしれないと、お書きになられていました。
もしそうだとしても、よく趣味をここまで作品として生かせられるのはすごい。

 囲碁は、今の時代発達したコンピュータでも、対局すると人間のほうが強い
らしいです。白と黒の碁盤で幾通りの打ち方があって、とてつもなく複雑なの
だとか。こういうボードゲームで将棋、オセロ、チェスとかありますけれど、
囲碁は他のゲームと比べ奥が深くて、そこに魅力があるようです(^−^)。

 ただ、『本因坊〜』はたとえ囲碁の要素が強くても、私のような囲碁を知ら
ない人でも、心地よい駆け引きが楽しめると思います。どことなく囲碁とミス
テリーの駆け引きは似ているような感じがして、面白かったです(^−^)。
クライマックスの浦上対瀬川の対局は、きっと胸を打つことでしょう。


印象に残ったセリフ
●小松庄平/「プロローグ」より引用
「やっぱし、人間ずらよォ」

●浦上彰夫と瀬川謙一/「投了」より引用
「実は礼子さんと約束したのです」
「どんな約束だい」
「タイトルを取ったら結婚しようと……」


●近江俊介の妻/「山脈のかなたへ」より引用
「何か相談しようとすると、あなたは決まって逃げ出すか、酔っているか、どっ
ちかね」


●浦上彰夫と近江俊介/「対決」より引用
「それはそうと、浦さん、いよいよ師弟対局だそうじゃないの。そろそろそっ
ちの方に専念しないと、大事な一戦、棒に振ることになるぜ」
「ふふ……」

「それは、期待していてください」
「ほうっ、勝算ありってとこか」
「いや、そうは言ってません。むしろその逆かもしれない」
「なんだい、そりゃ、ばかに意味深長のようだが……」


●近江俊介/「対決」より引用
「ああ、そりゃたぶん、飲み過ぎのせいだよ。このところ連夜、おけいに通い
づめで不味い酒ばかり飲まされているから」

「そういう意味じゃねえよ、不遇を託(かこ)ちながら飲む酒は不味いって言
うこと」


●浦上彰夫と瀬川礼子/「対決」より引用
「彰夫さん、この頃少し、変よ」

「なんだか顔付きまで変わっちゃったみたいね」
「まさか、変わるわけないでしょう


「ううん、私には分かるの。まるで幽霊にでも取り憑かれたみたいに、とても
陰惨な顔をする時があるわ。新宮さんの話をする時なんか、本当に新宮さんの
霊魂が乗り移ったんじゃないかしらって思うくらい、とっても怕いのよ」

「心配しなくても大丈夫ですよ……」

「どんなことがあろうと、僕はきみを愛している」


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