ひもぱん



あっ、あっ、・・・んん・・・。
しんとした夜の小道に、かすかな声が響いた。
あたりはひっそりと静まり返り、
ただ虫の鳴く声とたまに通る車の音だけが聞こえてくる。
他の家々の明かりは消え、
街灯の光だけが白くアスファルトの舗道を照らしている。
そのアパートはそうした家々の間にひっそりと建っていた。
築何十年になるのだろうか、表面の壁の色は灰色にさびれ、
一階のベランダは、 手をかければすぐに乗り越えて入れるほどの無用心さだ。
あぁん、あん、あん・・・。
声はこのアパートの2階から聞こえてくるようだった。
端から3番目の部屋の明かりは晧晧と夏の夜の空気を照らしていた。

奈美が一人暮らしをする1DKのアパートは三年前に借りたものだった。
奈美は、都内でもややレベルの高い大学を卒業してから、
実家に近い教育系の会社の総合職に無理なく入社した。
大学時代から、早く社会に出て自立した生活を
おくりたいと思っていた彼女は、
内定をとるとすぐに一人暮らしのためのアパートを探しはじめた。
自力でお金を貯めて、海外に留学するために・・・・ 。

「あん!あん!・・・」
今奈美は、フローリングの床に膝で立つ姿勢で鏡に背を向け、
白く形のよい、丸みをおびた大きなしりを鏡に向けてつきだしながら、
白いひもぱんを自らの手で深々とくいこませていた。
もう片方の手はもちろん白い乳房を揉みしだいている。
「あん!あん!・・・」
今奈美は、フローリングの床に膝で立つ姿勢で鏡に背を向け、
白く形のよい、丸みをおびた大きなしりを鏡に向けてつきだしながら、
白いひもぱんを自らの手で深々とくいこませていた。
もう片方の手はもちろん白い乳房を揉みしだいている。

「あぁぁ・・・」
そして今度は、ひもぱんをくいこませていた左手を腰から尻、
そしてその割れ目へと走らせる。
いつしか奈美は、両手を使って自らの白い尻をもみこんでいた。
かつて彼女を抱いた男を狂わせた尻だった。
まさかこんな・・・。
奈美は鏡に映る自らの姿に信じられない思いに混乱しながらも、
くねり始める腰の動きを止めることができない。


事の始まりは、奈美が今付き合っている光二が冗談半分で買ってきたひもぱんにあった。
光二とは付き合い始めて二年になる。
奈美の理想とするパートナーと光二はまったく違う部類に属していた。
知的で、お互いのプライバシーに干渉せず、
人格を尊重し合えるような関係を望ましいと考えていた奈美に対し、
光二はある意味で男性主義者とも言えた。
もちろんそれは男尊女卑のような鼻持ちならないものではない。
光二はいつも優しく、そして少しふざけていて、
甘えていると思えるところすら感じさせるところのある男だった。
しかし、男の女に対する意識に人一倍敏感な奈美には、
光二が本当はもっと奈美を支配したがっていることを見抜いていた。
あれは、冗談ではなかったのかもしれない・・・。
奈美は今、そう思っていた。

既にひもぱんは奈美の毛のうすい割れ目へと、ひも自体はみることができないほど深く食い込み、
愛液がパンティをぐっしょりと濡らしている。
「あぁぁぁん!」
奈美は鏡に向かって両脚を開き、
片手でひもでぐりぐりとクリトリスを回すように刺激しながら腰を突き出す・・・。

「ひもぱん?」 奈美は一瞬何のことか分からず、気がつくと電話口から聞き返していた。
彼の言う事はこういうことらしかった。 この間、冗談半分で買ったあの白いひもぱんをはいて、明日会社に出勤して欲しい。
その際、スカートはミニで、なるべく深くそれを食いこませた状態でいて欲しい。
光二はこれらのことを幾分恥ずかしそうに言ったが、もっと恥ずかしいのはこちらだった。
わたしとのセックスに不満があるのだろうか?
遠まわしにたずねる奈美に、光二は、そうじゃないけど、
少しいろいろ試したくなったんだ、
と答えた。そして、
「もちろん、いやならいやでいいし、そのときはそれでかまわないよ。
もし気が向いたらやってみてくれればいいだけだから・・・。」
それじゃ、と言って光二は電話を切った。
奈美は受話器をおいてから、首をかしげた。

次の日、6時半に起きてテレビを見ながら朝食をとった。
「台風の影響ため、今日は夕方から風が強くなるでしょう。・・・」
ニュースに何気なく耳を傾けながら、
そろそろ準備をしようと椅子から立ち上がりかけたときに、
奈美は光二の言っていたことを思い出した。
ひもぱん、だっけ?・・
奈美は立ち上がって、青い下着入れの引き出しを引いた。
きれいにたたまれたひもぱんは右端の一番上に置いてあったので、
奈美はそれを難なく見つけていた。
そう言えば、日曜日に洗濯し、干してから一番最後にたたんでここに入れたのだった。
奈美は買ったばかりの下着は、一度洗濯してからでないと身に付けない。
別に潔癖症というわけではないのだが、
実家でも母がいつもそうしていたことから、奈美にもその習慣がついてしまっていた。

奈美はその白いひもぱんの両端をつまんで眺めて見た・・。
これをはくのか・・・。
たまたま寄ったディスカウントショップのアダルトコーナーで光二が見つけてきたものだけあって、
いかにも安っぽいつくりのような気がした。
パンティの前は単純な二等辺三角形であり、その三角形の下の方、
つまり、ちょうどクリトリスが当たる部分くらいにおなさけのように単純な、
同じく白い刺繍が施してある。
二等辺三角形の頂点からは、 本当にただのひもがくっつけられているだけに過ぎなかった。
そのままお尻の部分に向かい、ふんどしのように腰周りのひもとくっついている。
つまり、正面の三角形以外はすべてひもなのである。
ひもぱんなのだから当たり前なのであろうが、
これまでひもぱんなど見たこともはいたこともない奈美にとってはそれは不思議なものだった。
とにかくはいてみないことにははなしにならない・・。
そう思って、奈美はパジャマを脱いだ。

奈美の勤める塾は、12階建てのビルの1階から7階までである。
生徒が来るのは、学校が終わる夕方近くであるため、
奈美もそれまではビルの2階にある自分のデスクで、
事務的な仕事や教材の作成企画、テストの採点などのデスクワークを行う。
もちろん授業の準備もこの時間に行う。
夕方を過ぎ、いつもと変わらない時間が過ぎていっているはずだった。
奈美が異変を感じたのは生徒がまばらに塾に来始め、
一時間目の授業が終わったころだった。
偶然担当する生徒の来なかった奈美は2階の自分のデスクに残って、
プリントの作成をしていたのだが、どうも体の様子がおかしかった。
体が火照っている・・・。
どうも体が気だるいと思っていたが、
どうやら奈美の体が少し熱を持ちすぎているようだった。
夏だというのに、風邪でもひいたのだろうか。
奈美は少しの間デスクに肘をついて目頭を押さえた。
頭痛がするわけではなかった。
やはり、体が火照っているとしかいいようのない感覚だ。
奈美は思い立って席を立ち、1階の事務室に向かった。
体温計が確かそこにあったはずだった。
教材を取りに行くついでに体温を測っておいたほうがいいかもしれない・・。
熱はないようだった。
奈美はなんとなく火照りで気だるい体を引きずりながら、少し外気に当たることにした。
一階から二階へはビルの表に外付けされた階段からも上がれるようになってあった。
辺りは雲のせいですっかり暗くなり、雨を予感させる湿気が立ち込めていた。

階段を上がっていると、強い風が下から吹き上げてきて、
奈美はミニスカートを押さえた。
吹き抜ける風が奈美の股間を舐めるように流れていき、
奈美は今更のように、自分が今ひもぱんを履いているのを思い出していた。
あっ!・・

ミニスカートを押さえた拍子に、教材にはさんでいたプリントが階段の上にはらはらと落ちた。
奈美は片膝をついてしゃがみこんでプリントを拾った。
ひもぱんが深く食い込むのが分かった。
あの、細かったひもが奈美の豊満な尻の奥とクリトリスにこすれるように絡みつく・・。
「あ・・」
小さく割れ目を襲う摩擦感に奈美は思わず小さく声を出し、息をついた。
笑い声に我に帰り、奈美は下を見る。
中学校の男子生徒たちが5人、笑いながら階段を昇ってくる。
奈美は自分がミニスカートを履いていることにはっとした。
下から見たアングルでは、奈美がしゃがみこんだ、
正面からの姿勢でスカートの中が見えてしまいそうだ。
片膝をついた白くて長い奈美の脚の間から、白い二等辺三角形と、
そのわきからはみ出す黒い毛、三角形の頂点から伸びる白い紐が、
しっかりと深く尻の割れ目に食い込む様がちらちらと見えてしまう。
奈美はあわてて立ち上がって階段を昇った・・。
見られたかもしれない・・。
体が火照るのを感じながらも、
奈美は身体の奥がしだいしだいに疼き始めるのに戸惑いを覚えていた。

奈美が受け持つのは英語、生徒は都内でも偏差値が高いといわれる高校を志望校とする優秀な生徒達だ。
奈美の授業は志望校にターゲットを絞った受験に特化したもので、
奈美の要所要点をつかんだ熱心な指導で、生徒たちからも高い人気を得ていた。
奈美の男子生徒にも女子生徒にも分け隔てない親身な態度や、
あるいは奈美が人並み以上の容姿であることも
その人気の原因であったかもしれなかった。
男子生徒のみならず、 女子生徒の中にも、奈美に対して憧れを抱きファン的な気持ちを持つものがいることを
奈美も知らないわけではなかった。
生徒だけではなく、周囲の男性教諭もどこかしら奈美に対して
特別な配慮をしているのを奈美は感じ取っていた。

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