ブランズ市川真間ではビル風被害が起きている。住民が2014年3月13日にブランズ市川真間の南側で風速を測定したところ毎秒10〜12メートルもあった。この日の気象庁発表の市川市の風速は5〜6メートルであった。 ブランズ市川真間とブランズ市川レフィールの間のバス通りでは雨の日に風が強くて傘をさせなくなったとの声も出ている。近隣の住宅では植木鉢が飛ばされるなどの被害も出ている。ビル風が強い地域では資産価値が落ちるという経済的被害も受ける。 ブランズ市川真間のビル風被害は複合被害になる。ブランズ市川レフィールが建設されれば風害は悪化する。住民は「2棟のマンションに挟まれた道路では「ビル風」により発生する乱気流により歩行者の転倒障害の発生が懸念されています」と指摘する(「ブランズ市川真間(II)の件」2014年4月7日)。 ブランズ市川真間とブランズ市川レフィールは二子玉川ライズとブランズ二子玉川以上に近接している。ブランズ二子玉川でも二子玉川ライズとの複合被害が問題になった(林田力『二子玉川ライズ反対運動9ブランズ二子玉川の複合被害』Amazon Kindle)。 東急不動産住宅事業ユニット首都圏住宅事業本部は4月28日付で「建物周辺に植栽を配置すること等により、風量をより緩和する施策を検討している」と回答する。しかし、植栽は世田谷区玉川の二子玉川ライズで効果がないことが判明している(林田力『二子玉川ライズ反対運動14中野ビル風』「二子玉川ライズ風害状況説明会」)。 東急不動産は第2回近隣説明会(市川公民館、2014年2月20日)での説明は虚偽である。虚偽は許せない。東急不動産は「今までの東急不動産が建設した実例では、風による人的被害は出ていません」と説明したが、東急電鉄・東急不動産の二子玉川ライズでは深刻なビル風被害が起きている。 「東京都世田谷区の東急二子玉川駅前に完成した再開発ビル前で、強風を受けた80代の女性が倒れて骨折するなど、過去1年間に少なくとも3人が重軽傷を負っていたことが、周辺住民への取材で分かった。」(山内悠記子「二子玉 「ビル風害」 住民が対策要望」東京新聞2012年7月1日) 東急不動産は風害予測も不誠実である。東急不動産は平均風速に基づいてシミュレーションしている。ビル風被害は最大風速の時に大きくなる。故に最大風速で安全かをシミュレーションしなければ意味がない。真間地区の景観を守る会は2014年5月6日付「風環境予測解析に関する申し入れ書」で東急不動産の風害予測の問題を指摘している。 「4月10日に開催された「ブランズ市川レフィール」の説明会で、風環境シミュレーションの結果を提出されましたが、解析で入力した平均風速の1.9m/秒が風害を予測するには全く実態のない数値であることを、多くの出席した住民が指摘し憤慨しておりました。この風速は船橋観測所の3年間平均風速を採用したとのことであるが、これは統計学的にも意味がなく、強風である日最大瞬間風速を解析に用いるべきです。」 世田谷区の二子玉川東地区風調査検討プロジェクト専門家会議でもビル風にあおられて転倒という場合は最大瞬間風速の問題になるとして、細大瞬間風速で議論している(林田力『二子玉川ライズ反対運動14中野ビル風』「二子玉川ライズ風害状況説明会」)。 肝心な点はブランズ市川真間による被害が既に目に見えているということである。ブランズ市川真間・ブランズ市川レフィールは住民の子どもや孫までを危険に晒すことになる。その対策には野心的で断固とした即時の行動が必要である。 初出:林田力『東急不動産だまし売り裁判26ブランズ市川真間』「ブランズ市川真間・ブランズ市川レフィールのビル風被害」 |
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