RE:GO MAD SCHOOL


保健室には死神、マイ、イチゴ、Rの介がいた。
しかし、死神は手の先に包帯を巻いたまま、保健室のベッドの上で眠っている。

「一気に疲れたみたいだね、手当てが終わるなりこの状態だよ」

イチゴは死神を指差し、そう言った。

「あのっ・・・」

マイが口を開いた。

「ん、何?」
「死神くん、過去になにかあったの・・・?あの、私にソックリの人と・・・」
「・・・」

イチゴが無言になった。

「死神くんの過去、知ってる限り話してくれませんか・・・?」
「でもね、死神から口止めされてるし・・・」
「いいんじゃね?」

隣からRの介が口を出してきた。

「介さん、でも・・・」
「あのマイとこのマイ、関係が無い気がしなくもないんだよ。何故かね」

Rの介は頭をガリガリかきながらそう言った。

「確かに、ここまでそっくりだと関係が無いとも言い切れないと思うけど・・・」
「お願い!!」

マイが二人に頭を下げた。
そして、イチゴがふぅとため息を一回、ついた。

「がみちゃんには・・・内緒だよ?」

イチゴは死神の・・・自分達の過去に何があったかを話し始めた。

「マイちゃんは、死殺中って知ってる?」
「え?あの毎日殺し合いが行われてるっていう中学・・・?」
「正解、でも正確には殺し合いに近いことが行われてるって言ったほうが正しいかな」
「俺とイチゴ、死神はそこの出身なんだ」

Rの介が、イジめられキャラとは違う口調とは違う、本来の口調で言った。

「うそっ・・・」
「ホント」

驚いた顔をしたマイに、イチゴはそう一言言った。

「で、そこで一つの大量虐殺事件が起きた。」
「事件・・・?」
「うん、マイちゃんも聞いたことあるでしょ?事件の名前は・・・」


Story.6:PAST.1 始まりの朝。


その日は朝から雨が降り、雷が鳴っていた。
最悪の天候。
もちろん、テンションも朝から最悪。

「おーおー、こうも朝から雨だとテンション下がるね・・・」

そうぼやいているのは死殺中の教師、和丸。
小説を逆さまに持ち、イスに腰掛けている。

「どうでも良いけどさ、センセ。本逆さまだけど?」

和丸にそう言ったのはTOカサ。
死殺中の生徒。

「あン?何言ってんだよ、本が逆さまなわけねーだろ?ったく・・・」

周りから見たら本は逆さまなのだが、小説はカモフラージュ。
実際は他の本を読んでいる。
カモフラージュの小説が逆さまなのに和丸は気がついていない。

「んー、なになに?」
「ちょっ・・・おまっ・・・!!」

和丸の後ろから、突如現れた女生徒が和丸の本を取り上げた。
女生徒の名前はマイ。

「んー、なになに?『これでモテる!!モテ男術。』・・・?」
「・・・・ッ!!」

和丸は自分の顔を一回パチッと叩いた。

「なに?先生、こんなの読んでるの・・・?」

笑いをこらえながらマイはそう聞いた。

「う・・・うるさい!!俺がどんな本読もうと俺の勝手だろ!!」

和丸はマイから本を回収した。
TOカサは近くで笑いをこらえている。

「・・・そんなにおかしいか?」

顔を多少赤面させた和丸が、TOカサに銃をつきつける。

「・・・いや、別に・・」

TOカサは一回、コホンと咳払いをした。

「にしても、朝からこんな天気だとテンション下がるよねぇ」

いつの間にか職員室の窓際に生徒・・・死神が腰掛けている。

「うお!?死神、いつからいた・・?」
「いまさっき。教室行こうとしたらここにいた」

真剣な顔で、死神はそう言った。

「どうやったら教室行こうとして職員室の窓際に着くのさ」

マイが苦笑いしながらそう言った。

「俺にもよくわからん」

死神がしれっとそう言った。
そして、何気なく窓の外を死神は眺めている。

「ん・・・?」

死神の目に一つの光景が写った。
それは、ふらふらとした男子生徒が、女生徒を追い掛け回しているという光景。

(おいおい、こんな天気だからって朝っぱらからんなことすんなよ・・・)

そう考えながら、ボーっと死神は眺めている。
そして、その男子生徒は女生徒を捕まえた。
そして・・・

「きゃああああああああ!!」
「なっ・・・!!」

その異様な光景に、死神は目を見開いた。
その場に叫び声が響き渡る女生徒の叫び声。
男子生徒が女生徒に噛み付き、肉を引きちぎる光景。

「おい、先生!!」
「ん?」

死神は和丸を呼んだ。
「あれみてみろ」と、その光景を指差した。

「・・・何をみろってんだ?あの赤い水溜りか?」

和丸が見たのは、何事も無かったかのように登校している生徒達の姿。
そして、赤い水溜り。
しかし、生徒達の少し様子がおかしい。

「あれー?」

マイが和丸の横からひょこっと顔を出した。

「なんでみんなあんなにふらふらしてるの?」

マイはそういいながら、登校中の生徒を指差した。

「天気悪くて気分悪いんだろ」
「だな。普通に歩いてるやつもいるし」

和丸とTOカサのやりとり。
が、やはりなにか違う。

「うわああああああ!!」

再び叫び声がその場に轟く。
今度はマイと死神、TOカサと和丸が窓の外を見た。

「なにしてんだよ・・・」
「うわぁ・・・」

そして、死神が見た光景が再び繰り広げられている。
しかも、大量に。
次々と噛まれる生徒達。
そして、噛まれた生徒は一回ビクンと痙攣するとふらふらと歩き出す。
さらに、噛まれた生徒は顔が一気に青白くなり、目が白めになる。
ふらふらと歩き出した生徒は再び普通に歩く生徒に噛み付く。
その繰り返しだ。
光景は、まるで映画の中でゾンビが増殖していくようだった。

「これは・・・何が起きてんだよ・・・」

4人が呆然と見ながらそう死神がつぶやいた。
そしてこれは、その日の大量虐殺事件の引き金となり、後に「死殺中クーデター」と呼ばれる事件の序章に過ぎなかった。

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