RE:GO MAD SCHOOL

船を煽ぐ風が強まった。
強い風。
その風は風を受けるマストをミシミシと軋ませる。

Story.4:人影

空は曇っている。
雷が鳴り響く。
屋上から舞台は教室。
授業は美術。
美術は別に建てられた棟、言うなれば美術棟だろうか。
そこの2階に移動して行われる。
ちなみに1階には放送機器、学校のスタジオが設けられている。
そして、現在美術の授業では木彫りの彫刻を作るという授業が行われている。
机が10個。そして、一つの机に4人ずつ座っている。
そして、今は生徒が黙々と木の彫刻を彫っている。
彫られた木屑はもちろんゴミ箱へ・・・
ではなく、行き先は全て死神とRの介の頭の上。

「ほ〜ら、死神ちゃ〜ん。頭きれいにしましょうねぇ」

そういい、死神の頭の上に木屑が落とされる。
そして、髪の毛と混ぜられる。

「きれいきれい〜」
「・・・」

相変わらず無言の死神。

「うわっ、なんだコイツの髪の毛。なんか堅いぞ?」
「マジで?砂糖水で頭洗ってんじゃねーの?」
「ぎゃははははは!!」

クラスに笑いの渦が巻き起こった。
しかし、それを怪訝にみているのはイチゴとマイ。

「ほーら、Rの介の頭もきれいにしなきゃねー?」

そして、同じテーブルにいたRの介の頭にも木屑が落とされる。
そして、死神と同じように髪に混ぜられる。
さすがに、見かねたイチゴとマイが立ち上がり、二人のテーブルに向かう。

「二人とも、私達と席交換してくれない?」

マイが、二人と同じテーブルの人にそう言った。

「え、俺らの楽しみを・・・」
「いいよね?」

マイは二人の胸倉を一気に掴み、持ち上げた。
その行動にはさすがの二人も顔が青くなる。

「・・・はい」
「ご自由にお使いください。」

マイは二人を乱暴に下ろすと、死神とRの介と同じテーブルに着いた。
イチゴもそれに続いて、席に着いた。
そして、イチゴは二人に聞いた。

「ねえ、がみちゃん、介さん。あんなことされて腹立たない・・・?」
「別に・・・」
「め・・・面倒ごとは嫌なんだ・・・」

死神はそっけなく、Rの介は暗い口調で言った。

「・・・はぁ」

イチゴは軽くため息をついた。

(過去に何があったか聞きたい・・・けど・・・)

マイは席についてからそんなことを考えていた。
死神は、マイの隣で木屑を頭から払い落とした。
そして、何気なく校庭の方を見た。
校庭には一つの人影が死神の方に背を向けて立っている。
全身黒マントに包まれている。
顔は、フードに覆われている。

(人・・・?誰だ、授業の時間に・・・)

死神はそんなことを考えている。
イチゴ、マイ、Rの介は人影に気づかない。

(背が小さいな・・・女か?)

人影は死神の方を向いた。
むしろ、死神を見た。
死神には人影の顔が半分、見えた。

「・・・ッ!!」
「あ、ねーねー。がみちゃん・・・」

死神がその場から消えた。
イチゴの目の前から。

「・・・あれ?」

イチゴは不思議そうに、死神を探す。

「・・・・」

死神は開いている窓のレールの上に立っていた。
それに気づいた人間は何人だろうか。
死神は、2階の窓から飛び降りた。

「おい!!死神が窓から飛び降りたぞ!!」

生徒の一人の掛け声で、マイとイチゴ、Rの介がその生徒の方を見る。
そして、窓の外を覗いた。
窓の外を除いた生徒全員の目が点になった。
死神は校庭に着地していた。
そして、死神は人影のほうに駆け出す。
人影は死神の方を向いている。
イチゴとRの介は死神が行くであろうところに先に視線を送った。
そして、その先には人影が。
顔も見える。

「うそッ・・・」
「冗談だろ・・?」

イチゴとRの介は、その人影の正体に目を点にさせた。
開いた口がふさがらないほど、吃驚している。
空には雷が轟き、雨雲が立ち込めてきた。

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