第2話:紫砂津中防衛戦-1-

 が強くなってきた。校庭の桜の木が、大きく揺れる。
砂も巻き上げられ、視界が少し悪い。
その中で、市長と戦車と屈強な男たちxたくさんは待っていた。
市長が「あと15分で攻撃を始める」と言ってから、すでに8分が経過している―
 そのころRの介たち2年C組は、それぞれ武器を持って校舎の出入り口に集まっていた。
「風強ぇー最悪。ヤダなぁやりたくねー。」
 長めの青髪を慣れた手つきで後ろに結びながら、やる気の無さをこれでもかとばかりに露呈しているRの介は、リンゴの皮むきに使うと言ってもおかしくないようなナイフを2本、右手左手に持っている。
「仕方ないだろ戦わないわけにはいかねーし。なぁ冷子?」
 そんなRの介にツッコミを入れているのは金髪と金眼が非常に目立つ死神。自分の身長ほどもある大剣を大きな鞘にしまい、斜めがけで背中に背負っている。相当な重さだろうが、死神にはそうでもないらしい。

「おう。やる気だして行こうぜTOカサ正義団!」
 美しい顔立ちで、アイドルのようなTOカサ。昔、冷蔵庫に閉じ込められてしまったことがあり、「冷子」と呼ばれている。しかし、見た目の美しさのせいで、誰もあまり違和感を感じない。
 そして武器は全長1メートル弱ほどの銃。が、弾は入っていない。

「えー何それー。冷子センスなさすぎ。」
 短めの髪に大きな瞳を持つマイ。すっごくかわいい。が、その手にしっかりとはまっている。メリケンが。

「よし、C組全員揃ったなユウ以外。お前らー静かにしろっ。これからそれぞれの配置を発表するぞー・・・」
 作戦会議をしているのは、最凶の教師、和丸。この男は、紫砂津中学校にやって来て、一週間ほどでクラスをまとめあげるということをやってのけた。
まぁ、半ば恐怖政治なのだが・・・
見た目はかなりさわやか系。しかし実はドSである。
そんな彼の装備は、軽めの鎧、拳銃、大槍。ドSだけど、ムチは持ってない。
「・・・以上だ。ていうかオマエら、ホントにそんな格好でいいのか?」

「大丈夫だよ先生。スカートの下ちゃんと短パンはいてるから。」
「マイ。先生はそんなことを言ってるんじゃないぞ?っつーかもしかしてお前なめてんのか。
・・ちなみに先生が言う、「そんな格好」とは制服のことである。
確かに、学ランやブレザーでは戦う格好としては頼りなさ過ぎる気もするが、狂った中学の生徒さんはそんなことはあんまり考えないらしい。
ちなみに彼らはいつも制服で戦っている。
「まぁ、俺らならだいじょぶだって。なぜなら俺たちはTOカサ正義・・」
「「しつこいわっ!」」
Rの介と死神はTOカサが言い切る前に突っ込みを入れることに成功した。

 とそこへあのメガネが登場した。
「っとぉ、まだ14分だなセーフっ!あれ、お前らまだこんなところに居たのかっ?」
「っていうか、お前生きてたのな・・・」
「ホントだ、とっくに死んだと思ったー」
「ユウ、来たか・・さすが、いつも殴られてるだけあるじゃねーの・・。」
「っと、全員揃ったみたいだな・・」
一同、本当に残念そうな顔でユウの顔を見る(ぇ)。
「な、なんかお前ら怖いぞ・・」
ユウが一歩退いた。ここで、和丸先生が時計を見る。
「おっと15分だ。C組、出撃!」
「「「「「「「おうっ!」」」」」」」
生徒たちは一斉に校庭に飛び出した。
「ちょっと待てよお前らなんだこの俺の扱い!メガネ差別か!?」
ユウの大きな声がむなしく響いた。

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