12話:ござる再び

「で、こざる。」

4人はすっかり夜になった街に戻ろうとしたところだったが、声のする方向(格子の扉の方向)を振り返った。

ロウソクの火にあやしく浮かび上がるシルクハットと羽織袴。

どうやら檻の鍵を開けて中に入ってきたらしい。

「モアイか…」
とRの介はつぶやいた。

「うわあーブーツのヒモ黄色いよこの人…」
クレタが小声で言う。

「いやクレタ!もっと広い視野持とうよ全体がおかしいじゃんこれ!」
リエも小声で答える。

姉妹どうしでは普通に会話するらしい。

その様子をちらりと一度確認したが、Rの介に視線を戻してモアイが言った。

「焦らなくても、牢からは出してやるつもりだったでござるよ?」
にやりとしてRの介を見る。

「こっちからでござるが」

いつの間にかまた腰から鞘ごと抜いていた刀を使って開いたままの格子の扉を指し示した。

「なんでせっかく助けたのに中に入ってかなきゃいけないのですか!
イチゴがモアイに反論する。

「仕方ないでござるな…」

すると手にしていた刀をまた床に突き立てた。

「おっと」

「きゃっ」

キュィィンと言う音とともに4人のいる足元が階段一段分ほど低くなった。

そして次の瞬間イチゴたちの入ってきた穴の前にコンクリートの壁で立ち塞がった。

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