Another GMS〜UNIT of WAR〜

第1話:START LINE

場所は都会。
その都会の名は『西京』。
その都会の中にいくつもある高等学校の中に彼らはいた。

・・・紫砂津中学校が廃校となり、2年。
紫砂津中精鋭団の彼らは、すでに高校2年生になっている。


「ド・・・・」

一つの高校の中の剣道場に、彼はいた。

「オォォォォ!!」

『バゴォン!!』という地響きに似た音がその剣道場に響き渡る。
そして、その『胴』を受けた高校生は宙に舞い、胴は粉々に砕けていた。
そのままその高校生は『ドサッ』と地面に落ちて、気絶した。
もちろん、胴体が砕けた。ということではない。

「おいおい、情けねぇなァ。オイ」

そういって、その男は面を取った。
その男の特徴は金髪で金目。名を死神。

「だけど死神先輩・・・」
「うるせェェェェ!!異議は受け付けねェェ!」

竹刀の先を床に『パンッ』と叩きつけて死神はそういった。

「いいか?俺の竹刀には『無限大な夢』が詰まってるんだ。だから、お前らは俺の夢を打ち込まれてるんだよ」
「先輩、意味がわかりません。それに先輩のその『無限大な夢』を打ち込まれた後には何も残りません。」
「残るのは『恐怖』と『絶望』と『苦痛』と『何もない世の中』だけです」
「うるせェェェ!!次こい、次ィィ!!よし、山田。お前だ」

そういうと死神は一人の生徒を竹刀で指した。
その指された生徒は、真っ青になった。

「え゛・・・・」
「よーし、じゃぁ行くぞォ」
「ちょっ・・・まっ・・・」

死神は一歩前に踏み込んだ。
そして、山田と一気に間合いを縮め、懇親の一撃を叩き込む。

「メェェェェン!!」
「ぎゃああああああ!!」

哀れな山田。
倒れたその場にどろりと血の海ができた。

そして、そんな剣道場とつながっているのが柔道場。
こっちからも豪快な音がしている。
そして、この豪快な音の後には必ず担架が運び込まれ、生徒が担ぎ出されていく。
その原因を作っている張本人は女生徒。
短めの髪に大きな瞳。名をマイ。

「よーし、じゃあ次ィ」
「先輩、もう人がいません」
「えー?なんでー?」
「みんな先輩が病院に送ったんでしょう?」
「まだ君がいるじゃない?」

笑顔で残り一人の生徒の肩をポンと叩いた。
その生徒の顔から血の気が引いていく。

「あ・・ちょっと用事を思い出し・・・」

生徒が逃げようとした瞬間、マイが首もとを掴んだ。
そして、本日渾身の一撃。
一瞬にしてマイに投げられた生徒はその場から消えた。
いや、飛んでいった。
柔剣道場の50mほど先にプールがあるのだが、そこに何かが落ちた音がした。

「ふー・・・今日の練習オワリィ・・・・」

マイは汗を拭きながらそのまま柔剣道場から出て行った。
マイが出て行った後、剣道も同じように戦闘可能な生徒がいなくなり、死神が「おつかれー」といって外に出て行った。


こちらは二人と同じ学校の別の教室。
そこには何人の女生徒と男子生徒と教師が一人。

「よーし、じゃー補習始めるぞー」

この教師、見た目はかなりさわやか、実はかなりのドS。名を和丸。
和丸はこの高校では本来体育教師なのだが、補習の場所はなぜか教室。
そして、補習が始まる。

「よーし、じゃー補習はじめっぞー」

そして、和丸は黒板に『カッカッ』とチョークで文字を書き始めた。
その文字は『保健』の二文字。

「今回の補習は、どうやったら苦痛を快楽に変えられるかを教えるー」
「先生」

一人の女生徒が挙手をした。
メガネをかけた真面目な感じがする。が、実は頭が悪い」

「なんだ?」
「セクハラです」
「うるせェ、黙れ」

そう言われた和丸は顔を下にむけ、一息つく。
そして、正面を向いて話し始める。

「あー・・・じゃあ苦痛を快楽に変えられるかは止めだ。どうやったらイジメを快楽に変えることができるかをやる」
「先生、セクハラです」
「・・・・」

再びその場で黙り込む和丸。

「よーし、じゃあこれならどうだ」

和丸がまた何かを提案してくる。

「『バレずに女子更衣室を盗撮する方法』を教え・・・」
「アウトォォォォ!!」

今度は普通のツッコミじゃない。
机が和丸の顔面目掛けて飛んできた。
机が和丸の顔面を直撃。
和丸はその場にそのまま倒れた。

「帰ろ帰ろ」

その教室にいた生徒が一斉にバッグをもって教室を出て行った。
和丸は倒れたまま一人残された。
そんな教室の隣を死神とマイが通りかかる。

「・・・なにしてんの?あの人」
「さぁ?」

「とりあえずいってみるか」見たいなノリで二人は和丸のいる教室に入っていった。
そして、死神とマイは和丸の顔を覗き込んだ。

「なにしてるんだ?」
「いや、補習をしようとおもってな」
「じゃあなんで鼻血出してぶっ倒れてるんだ?」
「机が飛んできた。」
「あー、なるほど」
「なんで机が飛んできたんですか?」
「・・・・」

和丸は黙り込むと、マイから目をそらした。

「そもそも体育教師のアンタがなんで教室で補習しようとしてるんだ?」

死神にツッコまれ、冷や汗がだらだら出てくる和丸。

「しかもなんだ、黒板のこの『保健』の文字は。アンタ、体育教師だろ」
「・・・・」

和丸は鼻を押さえたまま黙り込んだ。

「きゃァァァァ!!」

そんな時、職員室から悲鳴が聞こえてきた。

「・・・なんだ?」

そして、その悲鳴の後に銃声が。
数発。

「・・・ただ事じゃないね」

マイは職員室のほうを見ながらそういった。

「・・・言ってみっか」

いつの間にか起きた和丸がそういった。

「アンタ、鼻血は?」
「止まった」
「じゃあ行こうか?」
「「おうっ!!!」」

そして、3人は職員室に向かっていった。


彼らはこの時、まだわからなかった。知る由も無かった。
再び、戦いの世界に戻ってしまうという自分達の運命を。


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